2016年10月5日水曜日

落ち葉の道の話

昨日の写真が「落ち葉を写した様にしか見えないが 」と、もっともなご指摘を頂き、解説を加えて再度のせます。
場所は黒岩コース。
写真上が登山口方向、左が山側、右が谷側になります。雨の中を上がってきた選手がもともとの道であるオレンジ色を上がりながら横滑りしないように歩きます。何人も通る間に路肩を崩し、道は谷側に滑りやすくなっていきます。次第に緑のライン付近に手をつきながらバランスを取ります。人数が多くなってくるとオレンジ色は「危ない」と感じると、次第に青のライン付近に手をつきながら緑を通るようになります。笹の生えた斜面が徐々に崩れます。オレンジ・緑が滑りやすい斜面となると、さらに山側の青ラインを通過します。この時もまた崩れが生じます。人が集中する時には初めから山側を通る人もいたかも。
 その時に見ていたわけではありませんが、谷側(右)に落ち込む斜面を横切る形で登って行くとき、「より歩きやすい場所」をと考え、残された跡を見ると、このように推測しました。その結果、複数の道ができ、全体として谷側に滑りやすい斜面になってしまいました。こうした場所が小屋まで2.3kmの道標から上に幾つも発生しています。
 このような所は、もともと弱い傷つきやすい道です。傾斜があるから踏ん張って歩かないと渡れないし、ちょっと力を掛ければ崩れる。地盤の上に腐葉土や笹でかろうじてバランスを保っている。そこを雨の中を大勢が通ってしまうと持ちこたえられなくなる。一回はがれた場所は乾けばかさぶたみたいなもの。そのまま治ればいいけれど、完全に治らないうちにまたいじくられると血がにじむ、の繰り返し。今はかさぶたがはがれ、広くすりむいて血がにじんだり体液が垂れている状態で、痛々しい。普段、黒岩を歩く人は多くないので、多少崩れても小屋への上り下りの時手をかければ問題はないのですが。それに雨の時に登るお客様はあまりいませんし。落ち葉は傷口をふさいでいますが、完治するには相当の時間がかかります。その間も人は歩かなければ通れないので。