2014年11月17日月曜日

寒気のち熱気、雁坂の夜

 これまで順調に出ていた水が今回の寒気で凍結しました。でも下の水場で汲む事は出来ます。
 15日(土)の朝は-5℃まで下がり、日中も3~4℃。寒くなりました。いよいよ雁坂も冬です。
その、寒くなった雁坂小屋にお客様が、三富から、川又から三々五々登ってきました。
「おー、来た、来た」「やあ、やあ」「あ、お久しぶりです」とか「はじめまして」の声。
 ヤマレコに雁坂の話を書いたり、見たりしているお客様同士が連絡を取り合って、泊まりに来てくれたのです。このような事は初めてです。

何度も通っている常連の方でも、お互いに顔を合わせるのは初めてだったり、今回初めて雁坂に来た方も。テントの受付で誘われ参加したお客様もいらっしゃいました。仕事の都合ですぐに降りなければならないのに顔を見せてくれた方もいて、皆さん本当にありがとうございます。
ようこそ、ようこそ雁坂小屋へ。
 日頃はハンドルネームでのやり取り。でも、この日は顔を合わせて、お酒を酌み交わします。チョコフォンデュ、カナッペ、食材たっぷりの手の込んだ鍋。何種類ものビール、ワイン、焼酎、日本酒、ウィスキー・・・・・。まだ、他にもあったのですが夜になる前からいろいろお酒を頂いてしまい、記憶はあいまい。夜の冷え込みも忘れ、途中からランプも登場し、熱い雁坂の夜は続きました。ただ、覚えているのは楽しかったという事だけ。
・・・・・奥の部屋にお泊りだったお客様、うるさくなってしまい済みませんでした。ごめんなさい。

 翌日、全員で写真を撮り、またそれぞれのコースに分かれて帰っていきました。
「また、おいでください。気をつけてね。ありがとうございました。」
見送る小屋番の胸の中には、熱い熱いものがあふれてきました。ちょこっと涙も。
きっとオーナーの胸の内も同じだったと思う。しばらく二人で黙っていた。余韻を味わっていた。
   写真を撮りましたが、お客様の顔に加工をするのも何だかためらわれ、絵になりました。

*先日このブログのアクセス数が急増。一日で960もカウント。びっくりしました。なんと、Yahooのトップページの動画に雁坂の事が。ここまで読んで何の事かわかる方はすでに見ましたね。
まだの方はぜひ次のアドレスをクリックしてご覧ください。
http://せんてんすくらぶ.net/move_karisakatouge.htm
こちらだと、雁坂への道がいろいろ見る事が出来ます。
話題の動画はここからも見る事が出来ます。
http://videotopics.yahoo.co.jp/videolist/official/others/p28784158dd4bb45e3fc72ff144e560fd

*1~2人用のテントポール1本と収納袋を小屋の中に忘れた方、お預かりしています。
*今年度の営業は24日までです。

2014年11月9日日曜日

見返り、雁坂峠


 『雁坂は峠からの眺めはいいけれど、峠そのものの眺めを楽しめない』という話を聞いた事があります。
 
 多くのお客様は三富から登ると峠で景色を楽しみ、そのまま小屋へ下ります。
 そこで、お勧めするのが『ちょっと道草ルート』
 縦走路を水晶山方向に進みます。鞍部まで下って、道は軽く登り坂になります。しばらく歩いて振り返ると雁坂嶺と雁坂峠を眺める事が出来ます。時々後ろをチラ見し、ちょうどいい場所でゆっくりお楽しみください。左下には青い屋根の小屋も見える場所が所々にあります。こちらもお楽しみください。30分ほど余計にかかりますが、(眺める時間も入れるともう少し多くかかります)・・・・お天気がよく時間にゆとりのある時にはお勧めの場所、ルートです。
 秩父側から登ったお客様は、小屋から「笠取山・雲取山方面」の、左の道を登ります。縦走路に出たら右折して峠に向かうと、雁坂嶺・雁坂峠の景色がお楽しみいただけます。
これは、北杜市からおいでのお客様から頂いた情報です。

*小屋締めまで2週間余りになりました。
この週末もお天気の関係で何件ものキャンセルが出てしまいました。ほんとに今年の後半はお天気に泣かされたました。平日はいいお天気で、金曜くらいから崩れてくるお天気パターンに、まいったね。   あと少し、よしがんばるぞ!!。皆さん、お待ちしておりますよ。

2014年11月1日土曜日

アルプ・山と高原・山と渓谷

 小屋の整理をしていたら【処分品】と書かれた段ボール箱が現れました。開けてみると、雁坂文庫とスタンプが押された雑誌が3種類。しかもナンバーが書かれている物も。(写真はその一部)
 小屋に『雁坂文庫』がある事はブログの右側情報でお知らせしていますが、その中に並べられていた雑誌のようです。
 古い雑誌の入った箱。初めは薪ストーブの焚きつけに使うくらいのつもりでいました。ところが・・・・・
どれも1959年ころ出版された物で、アルプの編集者は串田孫一氏。画文には畦地梅太郎、そして冠松次郎、三宅修、川口邦雄などなどのお名前が。びっくりしました。アルプの中には横山厚夫さんが撮影した雲取山での写真も挟まれています。紙面に掲載する網掛けなどの指示もありました。アルプ等は相当な数がありました。
 山と高原には《山とカメラの雑誌》とあります。山と渓谷は現在まで続いている雑誌です。これらには当時の装備、山の登り方などの懐かしい写真が沢山出てきます。
雲取山

三条ダルミ
その昔、誰かの背中で雁坂に運び上げられた雑誌。詳しい事情は不明です。でも焚きつけに使うことはなさそうです。
“昔ながらの山小屋”から本当に昔が出てきました。そこに歴史的な重さがある事を感じています。
 出版や登山の歴史とか分からないことだらけ。タイムカプセルから現れたこれらの雑誌にどのような意味があるのか、どなたかメールで教えていただけませんか。お願いします。

 *小屋のノートにうれしく有り難い書き込みを見つけました。H市・Ⅰ 様、今度は小屋でおめにかかりたいですね。有り難うございます。お待ちしています。
 *今年は雨に泣かされています。泣きの涙のせいか水だけはたっぷり来ています。